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【サプリの専門家が徹底口コミ!】雑穀麹の生酵素は本当にダイエットに効果があるのか?

はじめまして、日本臨床栄養協会認定”NR・サプリメントアドバイザー”の朝倉 哲也と申します。

世はまさに空前の酵素ブーム。ネットには酵素サプリや酵素ジュースのレシピがあふれ、雑誌や書籍、テレビでも特集されるほどです。

そんな酵素商品の中でも特に人気の高い「雑穀麹の生酵素」。
販売サイトやクチコミではわからない本当の効果について、徹底的に検証してみましょう!

 

酵素不足が減らないカラダの原因!?

「雑穀麹の生酵素」は、健康食品や化粧品の通販を行う株式会社モイストが、主に自社の販売サイト「うるおいの里」で販売している健康食品です。
自社サイトでの商品ランキングでは2位にランクされており、楽天やアマゾンでも購入可能です。

「雑穀麹の生酵素」の専用販売サイトを開くと、まず一番上にでかでかと「麹の生酵素がダイエットを応援。」とあります。
さらに画面を下にスクロールすると、
「減りにくい」⇒「その原因、酵素不足かもしれません。」

その下には
「年代別の膵消化酵素分泌」
のグラフがあり、年代を追うごとに右肩下がりに下がっています。

こんなグラフを見せられたら心配になってしまう人もあるかもしれませんが、年をとれば誰しも膵臓だけでなく、全身いたるところに機能低下は起こります。
膵臓から分泌されるリパーゼやアミラーゼなどの消化酵素が加齢によって減少したとしても、生活に支障をきたすような異常低値を心配するのは65歳以上から、しかも誰もがそうなるわけではありません。

<参考>加齢による膵外分泌機能の変化
https://www.jstage.jst.go.jp/article/geriatrics1964/28/5/28_5_599/_pdf

販売ページを見てみると、さらに
「酵素が不足すると…」
⇒「体のリズムの乱れ」
⇒「栄養が足りなくなる」
⇒「代謝が追いつかない」
⇒「負のスパイラルに!」
⇒「その結果、減りにくい体になるのです。」

と続きます。

その後は、「酵素は熱に弱く48℃以上で失活するので、加熱処理された酵素では、体内の酵素を補うことはできません‼」とあり、「そこで今人気なのが、麹の生酵素」と結論付けています。

さあ、それでは配合されている原材料から、「雑穀麹の生酵素」が本当にダイエットに効果的なのかを検証してみましょう。

でも、その前に「酵素」とは何ものなのかを、まずはかんたんに知っておく必要があります。

あなたの知らない酵素のウソホント

酵素とは、細胞内でつくられる、タンパク質を主体とした化合物で、生体内で起こるさまざまな化学反応を促進する触媒として働いています。大きく分けると酵素には、エネルギー代謝にかかわるもの、新陳代謝にかかわるもの、生体機能の調節にかかわるものなどがあります。

 

酵素はそのほとんどが細胞内で働いており、細胞内でつくられる酵素を食べ物から補うことはできません。細胞の外で機能するのは消化酵素(加水分解酵素)くらいです。そして、消化酵素にできるのは、ダイエットではなく消化の手助けをすることだけです。

<参考>福岡大学理学部化学科機能生物化学研究室
http://www.sc.fukuoka-u.ac.jp/~bc1/Biochem/biochem5.htm#Top

 

私たちの三大栄養素である、脂質、糖質、タンパク質にはそれぞれ対応する分解酵素があり、酵素はこれら栄養素の分子を切断して小さくし、小腸から吸収しやすくしています。


<参考>看護roo
https://www.kango-roo.com/sn/k/view/1649

そして、糖質を分解するアミラーゼ、脂質を分解するリパーゼ、タンパク質を分解するプロテアーゼは医薬品に分類されており、原則として食品には使用できません。


<参考>太田胃散
http://ohta-isan.co.jp/product/medicine/ohtaisana/

やせるためにはエネルギー代謝と新陳代謝を活発にしなければなりませんが、そのために働く酵素は消化酵素ではなく、酸化還元酵素や異性化酵素、合成酵素など細胞の中で働く酵素なのです。

「雑穀麹の生酵素」の販売サイトにあるような、「酵素が不足すると…」⇒「体のリズムの乱れ」⇒「栄養が足りなくなる」⇒「代謝が追いつかない」⇒「負のスパイラルに!」⇒「その結果、減りにくい体になるのです。」といったサイクルはそもそも成立しないのです。

 

さて、それでは「雑穀麹の生酵素」に配合されている成分を調べてみましょう。

ダイエットに効く成分は含まれているのか?

食品の原材料表示は食品表示法により、含まれている量の多い順から記載しなければなりません。
表示によれば「雑穀麹の生酵素」に最も多く配合されているのはチアシードとなっています。

チアシードは水を吸収すると乾燥状態の10倍程度に膨らむので、食欲を抑えるダイエット食品として知られています。

ただし「雑穀麹の生酵素」のカプセルひと粒当たりの炭水化物は0.26gしかありません。
チアシードのほか、酵母、穀物麹、野草醗酵エキス、ブドウ糖なども炭水化物ですから、0.26gよりさらに少ないわずかな量のチアシードが10倍に膨らんでもたいした量にはなりません。

チアシードにダイエット効果は期待できないでしょう。

 

次に多いのは粉末酵母ですが、酵母は糖を分解してアルコールと二酸化炭素を発生させるので、日本酒やビール、パン生地などの発酵に利用されます。


酵母そのものはビタミンB群やミネラル、アミノ酸、食物繊維などの栄養豊富な食品で、特にビール酵母には胃腸の働きを助ける作用があるとされています。
しかし、ダイエットには直接関係がなさそうです。

 

次に穀物麹ですが、販売サイトにある通り、この成分が「雑穀麹の生酵素」のメイン成分と言っていいでしょう。

この麹についてサイトでは、「兵庫県播磨地方で1666年から続く酒造の麹」とあるので、おそらく日本酒の醸造に使用されるニホンコウジカビだと思われます。
ニホンコウジカビは菌糸から分解酵素を出して、でんぷんやたんぱく質をブドウ糖やアミノ酸に分解し、それらを栄養源として増殖します。

酵素よりすごい、麹の二次代謝物

ニホンコウジカビの分解能力は他の菌種に比べて優れており、三共製薬の創業者・高峰譲吉が開発した消化薬タカジアスターゼはニホンコウジカビから抽出されたものです。

ほかにも、でんぷんやたんぱく質を分解する過程でつくられる二次代謝物には、ビタミンCやリンゴ酸、抗菌作用のある抗生物質などがあります。

また、麹を使用した米味噌や麦味噌にはγ-アミノ酪酸(GABA)が多く含まれています。
麹菌はうまみの素であるアミノ酸・グルタミン酸を分解してGABAを産生しますが、麹の割合を増やして醸造された麦味噌には一般の味噌よりも多くのGABAが含まれています。

<参考>:鹿児島県工業技術センター「多麹味噌の機能性に関する研究」
https://www.kagoshima-it.go.jp/pdf/kenkyu_report/k_report_2000_07.pdf

 

GABAは抑制系の神経伝達物質ですが、脳内に到達することはできず、GABAの癒し効果の機序はよくわかっていませんでした。しかし、近年GABAの受容体が消化管にも存在することがわかり、さらに脳と腸とが相互に作用しあう脳腸相関も明らかになり、腸が脳に対してダイレクトに影響を与えることが示唆されているのです。


<参考>カルピス
http://www.calpis.info/cp2305/

※GABAは副交感神経に作用してストレスを軽減し、血圧の上昇を抑制すると考えられています。

話しが少しわき道にそれましたが、「雑穀麹の生酵素」の表示には「穀物麹(大麦、あわ、ひえ、きび、タカキビ、紫黒米、米粉)」とあります。
これらの雑穀を麹で発酵させた食品原料を調査したところ、ヤエガキ醗酵技研㈱の「多穀麹®」という製品がみつかりました。

「雑穀麹の生酵素」に配合されている穀物麹と同一製品かどうかはわかりませんが、麹菌で発酵させた雑穀の種類は同じです。

 

原材料メーカーのWebサイトによれば、麹で発酵させた雑穀を、麹菌を生かしたまま粉砕した製品と、酵素活性は維持したまま殺菌・微粉末化した製品の2種類があります。


<参考>ヤエガキ醗酵技研
http://www.yaegaki.co.jp/bio/product/kinousei.html

麹菌を生かしたままの多穀麹®50Mは、加速試験後におけるたんぱく質分解酵素の活性が安定しており(時間が経っても酵素は減りませんよ、という試験結果です)、マウスによる試験では脂肪組織の重量が減少した、とあります。
また、ヒトによる確認試験では体脂肪の減少、乳酸菌とビフィズス菌の増加が報告されています。

ヤエガキ醗酵技研
http://www.yaegaki.co.jp/bio/recomend/index.html

 

これらの結果については試験条件の詳細がわかりませんのでなんとも判断しかねるところですが、ヒト試験ではプラセボ群(失活させた多穀麹)でも脂肪が減っているのと、対象群にもなぜか失活させた多穀麹を混ぜています。
あくまで推測ですが、麹菌そのものや麹菌の分泌する酵素ではなく、「穀物麹」という食品自体に肥満を抑制する効果があるものと思われます。

雑穀に秘められた栄養素のパワー

古来、日本では雑穀が主食であり、米飯が主食となったのは戦後のことで、かつての日本人はたんぱく質、特に必須アミノ酸を雑穀や豆から補給していたのです。
中でも雑穀のアワ、ヒエ、キビにはロイシン、グルタミン酸、ヒスチジンといったアミノ酸が多く含まれています。

これらのアミノ酸はプロラミンというタンパク質として雑穀の中に含まれています。
プロラミンにはうまみの基であるグルタミン酸が多く含まれており、麹菌による分解、発酵によってコメがうまみを増し、清酒が醸造されるように、雑穀のプロラミンを麹菌が分解してロイシンやヒスチジンなどのアミノ酸を吸収しやすくしているものと考えられます。

実は、この三種類のアミノ酸には、いずれも肥満を抑制する働きが知られています。
ロイシンは筋肉の合成を誘導し、分解するのを抑制するシグナルとして作用します。

グルタミン酸はうまみを感じさせるアミノ酸ですが、うまみには食欲を抑制したり、脂肪の蓄積を抑制する働きがあるとされています。
ヒスチジンは体内でヒスタミンに変わることで満腹中枢を刺激して食欲を抑え、肥満を防ぐ作用があるとされています。

これらのことを考え合わせると、多穀麹®の脂肪蓄積抑制効果は、麹菌が雑穀を分解してできたアミノ酸もよるものではないか、と思えてきます。
多穀麹®のアミノ酸分布を調べてみれば何かヒントが得られるかもしれませんが、現在のところは想像の域を出ません。

結論:「雑穀麹の生酵素」はダイエットに効くのか?

「雑穀麹の生酵素」のもうひとつの主成分「112種の生酵素」は、原材料名では野草醗酵エキス末(デキストリン、オリゴ糖、砂糖、甜菜糖、ヨモギ、その他)となっており、内容が今一つ把握できませんでした。
しかし、これらの成分はすべて糖質ですから、ダイエットに効果があるとは思えません。

「雑穀麹の生酵素」に含まれる成分のうち、ダイエットに効果のありそうなものは「穀物麹」だけです。

もし、この穀物麹が多穀麹®だとしても、原料メーカーの試験では1日の摂取量が3gであり、一方の「雑穀麹の生酵素」は1カプセル0.5gを1日二粒が目安ですので、試験のような結果は望めないでしょう。

残念ながら、「雑穀麹の生酵素」がダイエットに効果をもたらす可能性は低いようです。

雑穀麹の生酵素 公式サイト:
https://moist-corp.jp/lp/PJ4Y//

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朝倉 哲也

朝倉 哲也

日本臨床栄養協会認定"NR・サプリメントアドバイザー"

「名医がすすめる最良のサプリメント10種」エクスナレッジのほか、同文書院「本当に効く職とサプリ」「サプリメント・健康食品の効き目と安全性」、「サプリメント・健康食品の効き目事典」などを執筆。小学館「サプリメント健康バイブル2008」制作スタッフ。雑誌、Webコンテンツなどでも活躍するサプリメント・健康食品のスペシャリスト。
出典:名医がすすめる最良のサプリメント10種

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